残念なことに、この作品の出版社は2012年中になくなってしてしまったようです。
とても個性の強い、でもしっかりとしたメッセージ性のある作品をたくさん出版してくれていたので、残念です。
この絵本は表紙からすると、いったいどんな山のはなしだろう?と思っていましたが、普通に目に見える山の風景というより、もっと深いものを訴えてくる作品でした。
活字は大きく、短く、必要な一言二言しか書かれていません。
絵から読者に何かを感じてほしいという作者の想いなのかなと、思いました。
ラストは新しい命との出会いが素敵な終わり方でしたが、「ヒトノヤマ」のシーンは、どちらかというと怖くて嫌なイメージでがかれていたのが気になりました。
そして、全体を通してみると、この「ヒトノヤマ」のシーンが一番強烈に残ってしまいました。
なので、個人的にはこの作品はあまり小さなお子さんには見せたくありません。
むしろ小学校高学年以上、中学生から大人の人に紹介してみたいです。