英語版では現在までに14冊出ている「絵本・大草原の小さな家」(My First Little House Books)シリーズの1冊で、原題は、“Winter Days in the Big Woods”。我が家で読んだ中では7冊目になる本です。一昨年のクリスマスに、サンタさんから「おおきなもりのクリスマス」をプレゼントしてもらって以来、「ローラのお話」が大好きになった娘。
日本語ではまだ2冊しか読んでいませんが、原書を1冊ずつ買いそろえながら、インガルス一家のお話を娘といっしょに楽しんでいます。
今回は、秋から冬にかけてのお話。厳しい寒さに備えて、一家の冬支度が始まります。とうさんは、銃を持って、森に出かけて行きます。娘は、このページで、どきり。「えっ!」と声を上げたまま、言葉が続きません。今まで読んだ絵本でも、鉄砲を持っているのは、動物の命を脅かす悪い人間でしたし(ほとんどのお話が、「バンビ」や「ピーターラビット」など、動物の主人公でしたので)、娘の学校でも、繰り返し銃の怖さを教えられています。(日本でも、地震や火災などの避難訓練はしますが、アメリカでは、・・・私たちが住んでいるのは、日本人も多くいる「安全な地域」なのですが・・・地震の避難訓練で机の下に隠れた後に、「銃を手にした人が、窓から顔を覗かせたら」という想定で、今度は、机を盾にして身を守る訓練をするんです!!)
なので、歌やバイオリンが大好きで、とても優しい父さんが、銃を手に、森の動物を殺しに行くなんて、娘には到底考えられないことだったのです。そこで、動物の命について、生きていくことの厳しさについて、たくさん話し合いました。絵本を通して、このようなことを学ぶのも、とても大切ですね。
でも、ローラとメアリーの子どもらしさも、いっぱい光っています。「霜のジャック」が、夜のうちに描いていった美しい霜の絵の横に、かあさんの指貫できれいな丸い模様をいくつもつけていくローラとメアリー。かあさんは、「月曜日には、洗濯。火曜日には、アイロン・・・」というように、その日の仕事をこなしていきますが、ローラとメアリーは、バター作りの日と、オーブンでクッキーやパンを焼く日が1番好き。二人は、パン生地やクッキーだねをほんの少し分けてもらって、小さなパンやクッキーを焼きます。
かあさんに作ってもらった紙の人形で、着せ替えをして遊ぶ2人の姿も、とってもかわいらしく、冬の夜の楽しさが伝わってきます。それにしても、昔の人は、すべて手づくりで、1日の労働を終えた後にも、こうして、子どもたちのためのおもちゃまで作ってあげるなんて、本当に真似のできないことですよね。
娘が1番好きなのは、とうさんが狩りから帰ってきて、「のみかけのりんご酒のこびんちゃんは、どこにいるのかな?」と、聞く場面。いつもの陽気で、優しいとうさんです。そして、自分とそっくりなお転婆ローラが、テーブルの陰に隠れて、くくくっと笑っている顔を見て、娘もにこにこしています。
そして、やっぱり最後は、とうさんの楽しいお話とバイオリン。寒い、寒い冬なのに、とびっきり温かい気持ちに包まれます。