後ろでせきをすると暴れだす馬をうまく使って、わがままな殿様をやっつけるお話。
これ、「狂言」にあるお話なのだそうです。
「狂言」や「落語」がいろんな絵本になっているけれど、狂言にも落語にもまったくうとい私は、ただ、お話のおもしろさでこの手の本が気にいっています。
とんちも効いているし、うまい具合に相手をとっちめたり、だましたり、その手口がなるほど!です。
この「しどうほうがく」もやたら威張り散らしていた殿様が、たろうじゃのはかりごとによって、その自分のおろかさに気づく。
下層の人たちは、いつも上の人たちにこきつかわれる身にあるけれど、ちょっとした機転で立場逆転、悪をくじく。爽快だ。
「しどうほうがく」という言葉は聞きなれないし、意味もわからないけど、不思議なおまじないということで、子どもの耳にすんなりなじみます。お話もわかりやすい。