表紙の虎のデザインの美しさに魅かれて手にとりましたが
まさか、満腹で寝ているところだとは思いませんでした。
最後、虎のお腹の中で透けて見えるきこりたちの絵に
「本当に食べられちゃうなんて」と呆然とした私の横で
息子は冷静に「1,2,3・・・」と、ちゃんと10人いるか数えていたのでした。
違い探しも楽しい、とぼけた味わいの10人のきこりたち、
繰り返される「まだ、ある。」というフレーズ
楽しい引き算の数遊び
徐々に現れる虎とあっけない結末「ゼロ」。
他の本にはない、独自の世界がクセになり、何度も読んでしまいます。
そして、森の木を全て切り倒したきこり達の顛末に、
私に自然と文化を守りたい、という作者のメッセージが確かに伝わってきました。
シンプルで深いお話、数の面白さ、一度見たら忘れられないインパクトのある絵が魅力的なインドの数遊び絵本、
年中さん位から小学校低学年のお子さん、大人の方にもおすすめです。