タイトルに惹かれて手に取りました。やさしいタッチでも大型絵本ということで迫力があり、緊張感や躍動感が感じられる美しい絵でした。
「きょうはみんなでくまがりだ。つかまえるのはでかいやつ。空はすっかりはれてるし、こわくなんかあるもんか!」という心地よいリズムのあるセルフを繰り返しながら、家族5人が川を渡り沼地を越えてクマがりに出かけます。
2歳、5歳、8歳の子どもたちはみんなこの本が大好き。それぞれに違う楽しみ方をしています。言葉を覚えたての2歳の息子は、場所場所で変わる擬音、「カサカサカサカサ!」「チャプチャプ」「ペタペタ」をうれしそうに繰り返します。字を覚えたての5歳の次女は、同じフレーズが繰り返されているので読みやすいらしく、嬉しそうに一人でページをめくって声に出して読んでいます。小学校2年生の長女は、絵をじっと眺め、家族の細かな様子を観察していました。
最後の見開きページにある、家路を帰るクマのさびしい後ろ姿には、キュンとなってしまいます。