「ホットドッグ」 ママの声

『HOT DOG』が原題。
主人公が犬、夏の一日を描いた作品。
暑くて歩けないほどの夏日。
なるほど、だからこの題名。
しかも、うるさかったりで、ご機嫌斜めの気分。
わかる、わかる。
で、とうとう、飼い主が連れて行ってくれたのが、島の海辺！
石のエピソードも愉快です。
何より、たっぷり遊んで、「たのしかったなぁ！」の境地、いいですねえ。
海くらい深く眠っちゃおう、っていい表現。
小学生くらいから、バカンス気分で。

2023年の夏は本当に暑かった。地球温暖化で、この現象は年々加速するのかな。気象異常で水害も多い。この絵本は、そんな暑い暑い都会の夏を感じて、また風が吹き抜ける海の涼しさも感じられる本。直接的ではないけど、本当に地球温暖化をとめなければ…と思わされる。

うだるような暑さでは、何もかもが嫌になる。

人もそうだけれど、地面からより近い犬にとっては、もっと嫌だよね…と、絵を見ていると犬の気持ちがすごくよくわかります。
ふと我が子の顔を見ると、暑そうな嫌そうな顔で見ていました。

それとは正反対に、海に行ったときの犬の表情！
絵を見ているだけで、何とも清々しく、開放感に溢れて、何故だがこちらもすっきりした気分に。
我が子にも笑顔が溢れ、絵を指さして色々と発見を話し出しました。

文章は至ってシンプルだからこそ、絵の良さがとても引き立ち、一緒に体験している気分になります。

暑い夏の日にはオススメです！
心なしか、読了後は涼やかになります。

暑くてうるさくて人が多くてわああああぁぁぁってなるのは人も犬も一緒なんだねぇと、読んでいて親近感を覚えたようでした。（まさに暑さ・大きな音・人ごみが苦手な子なので…）

ごみごみした都会から一転して解放感あふれる環境でのびのび過ごしている様子を見ているとこちらもさわやかな気持ちに。その後の帰路や帰宅時の街の様子までいい感じに見えてくるのは不思議です。
石を持ち帰って窓辺に飾ったりいっしょに寝たりするのも、子供の共感ポイントではないでしょうか。

いらいらしちゃう、どころか危険がいっぱいの暑い夏。
前半は、そうね、そうね。と共感しまくり！
自分の力では今すぐ変えられない環境はたしかにあるけれど、場所を変え、行動を変え、心地よく過ごすことはできる！と気付かせてくれます。
わんちゃんが私には子どものようにも感じられ、この飼い主さんのように臨機応変に行動したいなと思いました。

タイトルが気になり、手に取りました。
街が暑すぎてお散歩をボイコットしたダックスフンドが、飼い主のおばさまの粋な機転で、思いがけず楽しい1日を過ごすことになるおはなしです。
イラストもとても都会的でおしゃれ。大人が読んでも大満足の作品でした。
ちょうど猛暑に読んだので、とても爽やかな気持ちになれて嬉しかったです。

ニューヨークの雑踏。焼けつくアスファルト。人混み。うるさい音。ダックスフンドのホットドッグをイラつかせる状況が、絵を通してリアルに伝わってきます。でも飼い主の女性は、どうすれば良いのか解決法をちゃんと分かっていました。街中ではあんなにイライラしていたホットドッグが、そこについた途端、全身で喜びを表現します。もはや言葉はいりません。絵だけでホットドッグの気持ちがこんなにも伝わってくるなんて、と感動しました。夏の暑さも楽しみに変えてしまえば良いんだと気づかせてくれる、とても良い絵本です。

本当熱いのはだるくて嫌ですよね。何もしたくなくなってしっまうし、つまらないですよね。でも確かに犬のお散歩は人よりも犬の方が暑くて大変ですよね。コンクリートは熱くなるし、犬は靴もなしで歩かないといけないんですもんね。人よりもっとヒートを感じているのかもしれません。でも、この暑さ、わずらわしさから逃れて全く静かで快適な場所に。絵を見ているだけでもすがすがしくなってくる感じです。この暑さの中、こういった絵本を読んでいると気持ちだけでも涼しく感じられそうです。暑さで疲れた時におすすめの１冊です。