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クラウディアのいのり」 ママの声

クラウディアのいのり 作:村尾靖子
絵:小林 豊
出版社:ポプラ社
税込価格:\1,430
発行日:2008年07月
ISBN:9784591104071
評価スコア 4.63
評価ランキング 3,639
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  • 子供から大人までに伝わる「戦争の残酷さ」

    • もでらあとさん
    • 30代
    • ママ
    • 兵庫県
    • 男の子13歳、女の子5歳

    最初から最後まで、涙なしには、読むことができませんでした。

    ロシアの絵本です。実際にあったお話のようです。
    いつも一人ぼっちでいる異国の男性の姿が、戦争で両親を5歳の時に亡くし、一人で生きてきたクラウディア自身に重なったのでしょうか。
    クラウディアが声をかけたのをきっかけに、日本人男性との生活が始まりました。二人はお互いに支えあいながら、つつましい結婚生活を送ります。

    スパイ容疑をかけられ、帰国は絶対不可能という日本人男性には、祖国に、妻と、分かれた当時生まれたばかりの子供がありました。

    男性は、国交が正常化されると、年老いた男性は日本に帰ることに。

    最後の別れのときに、男性へ渡した一通の手紙の訳文が、一番最後に掲載されていますが・・・。何度読んでも、涙があふれてきます。
    この世の中にこんなにつらいことがあってよいのか、と。
    日本の家族のもとへ帰る男性も、いくら家族にあえるからといって、つらいロシアで二人で頑張ってきた彼女を一人にする、と考えただけで身の張り裂ける思いだったに違いない。

    戦争は、絶対にあってはならない。
    私も子供たちも戦争の実体験はもちろんないのですが、こんな恐ろしく悲しい出来事が過去に存在したこと、今後絶対にあってはならないことを、小さいうちから知ることができる、すぐれた絵本だと思います。
    5歳の娘でも「悲しい本やなあ。かわいそうやった」と少しでも理解ができたようです。

    投稿日:2010/08/01

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    1
  • 映画『ひまわり』を思い出しました

     ノンフィクション作品のようです。
     映画『ひまわり』を思い出しました。
     第二次世界大戦終了後、朝鮮半島の港から日本へ家族で引き揚げようとしていた男性が、スパイの嫌疑をかけられて、妻子と引き裂かれ、ロシアへ連行・7年間シベリアの収容所に入れられ、その後も日本へ帰ることを許されませんでした。
     この男性と偶然出会い、互いの身の上を語り合い、帰国を諦めた男性の無実を信じ結婚したのがクラウディアです。
     37年の結婚生活は、再逮捕に脅え、監視や嫌疑の眼差しを常に意識しつつも、二人の切望していた「家庭」を作った誠実な人生でした。

     男性の横顔に、人生の心残りをくみ取ったクラウディアは、国交回復した日本へ向かう友人に夫の書いた手紙を託し彼の家族を捜します。そして...。

     なんて、徳の高い女性なのだろうと驚きました。
     目の前の幸せを失っても愛する人の幸せを願う心の美しさに感動しました。
     「人の悲しみの上に、自分の幸せを築くことはできないわ」という切なく悲しいクラウディアの言葉。
     別れの品物に添えた一通の詩が最終ページに出てきますが、涙なくしては読めません。
     戦争という愚かな行為が、ここでも生き残ったとはいえ誠実な人間の誠実な心を傷つけたのです。
     戦争をテーマとしたお話会に読んでみたいと思います。

    投稿日:2010/06/17

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  • 戦争で引き裂かれた時間

    • レイラさん
    • 40代
    • ママ
    • 兵庫県
    • 男の子15歳、男の子12歳

    戦後家族と生き別れ、ロシアに残った日本人男性は、ヤコブと名乗り、
    ロシア人女性のクラウディアと結婚します。
    クラウディアもまた、戦争の混乱の中を、一人寂しく生きてきた人だったのです。
    二人は互いに支えあい、質素で慎ましやかな生活を送りますが、
    ヤコブの郷愁の思いを察したクラウディアは・・・。
    50年の歳月があります。
    その間、待っていた家族の姿もあります。
    それだけに、クラウディア純真な愛の力強さを感じます。
    戦争の残酷さを痛感します。
    実話に基づいた作品なので、戦争という現実の中で、
    誠実に生きた人々の姿をしっかりと感じ取ってほしいです。

    投稿日:2008/11/05

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    1
  • 大人の人もぜひ読んで

    図書館の「平和を考える」というテーマの特別コーナーで見つけました。
    戦後のロシアでスパイ容疑をかけられ、シベリアに連行された日本人と、ロシア人女性の物語。これは実際にあったお話です。大きな愛と戦争の非常さに涙が出てきました。
    この絵本を読んで心を揺さぶられました。その後のお二人がどうなったのかどうしても気になったので、同じ作者さんの『クラウディアの祈り』というお話も読みました。どちらも感動するので、大人の人にもぜひおすすめします。

    投稿日:2022/04/23

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