優しい絵に惹かれて手にとりました。
ポストと歯医者さん…。共通点がないこの2つの登場人物が、どのような物語を作っているのか、とっても気になりました。
始めは患者の女の子とのやり取りから始まって、段々と歯医者さん自身の生い立ちにも触れていく内容です。
主人公の歯医者さんは若い青年の設定で、独身のよう。
離れて暮らす、母親。
もう亡くなってしまった父親。
母親からの手紙には、息子のことだけでなく森の動物たちを気遣うことが書かれていたり、終盤では、亡くなった父親と一緒に歌った童謡を思い出したり…。
「こんなことある、ある!」と思うような内容が描かれていて、両親と離れて暮らしている人にとっては、本当に心があったまるお話になっています。
登場する赤いポストも世代交代。子どもはいずれ大人になる。
そんなところに、ちょっとした共通点を見つけました。
本当にあったお話なのかなぁ…とさえ感じさせてくれる絵本です。
5歳の息子の感想
「なんだかちょっと悲しいお話だね」でした。