魔女と猫が登場するのでハローウィンのお話かと思っていましたが、そうではなくて動物たちが魔女を助けてあげるちょっとした冒険物語でした。ドラゴンを追い払う場面は、ブレーメンの音楽隊のような感じ。原書は「Room on the Broom」。タイトルからわかるように、本文中もお話はすべて韻を踏んだリズミカルな英語で展開されます。邦訳にもリズムがあって軽やかに読み進めることができました。
息子の好きな場面は、ほうきの折れてしまうところ、ドラゴンを追い払うところ、そして最後のページ。その最後のページですが、ちょっと現代っぽくって意外でした。終始息子の笑い声が絶えず、「もう一回読んで」のリクエストを何度も受けました。イラストが親しみやすくてとってもいいです。息子もこんな感じの絵を描くので、母親のわたしとしてはそんなところもお気に入り。
クリスマスにドナルドソン/シェフラーコンビに魅せられて以来、この2人の作品は常に注目してきましたが、日本語版に関してはそこに久山氏の訳も重要な役割を果たしていることを実感します。就学前後のお子さんにおすすめ。原文の韻は英語の学習にいいかも知れません。こちらは中学生ぐらいからでしょうか。