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ひらがなにっき」 ママの声

ひらがなにっき 作:若一の絵本制作実行委員会
絵:長野 ヒデ子
出版社:解放出版社
税込価格:\2,090
発行日:2008年09月
ISBN:9784759222432
評価スコア 4.79
評価ランキング 481
みんなの声 総数 13
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  • 読み書き出来ない不便さ

    • YUKKOさん
    • 30代
    • ママ
    • 愛知県
    • 女の子11歳、女の子9歳、女の子6歳

    1925年(大正14年)に生まれた吉田一子さんの実話です。
    吉田さんは 2歳の時にお母さまを亡くされ、よそにもらわれました。
    7歳頃から子守をしていたので学校に行けず、読み書きも出来ません。
    この絵本では、長野ヒデ子さんのユーモアをまじえたイラストで
    読み書きの出来ない不便さが描かれています。

    吉田さんは読み書きが出来なかったため、
    ラーメンを食べようと思ってもメニューが読めなくて諦め、
    銀行で引き出しの手続きをしようとしても
    自分の名前すら書けないばかりに、お金を下ろすことさえ出来ない。
    駅で落書きを見て、ビックリすると同時に悲しくなったことなど。

    そんな吉田さんは還暦を過ぎてから、識字教室に通い始めました。
    病院で自力で書いた名前を 看護師さんが呼んでくれた時、
    どんなに嬉しかったかが、とてもよく伝わりました。

    あとがきに識字教室の様子や、吉田さん直筆の「ひらがな日記」が
    掲載されています。拝読しているうちに、自然と目頭が熱くなります。
    日本は世界的に見ても、識字率がかなり高いだろうと思いこんでいましたが、
    部落問題などから学校に行けなかった方が、少なからず いらっしゃるのですね。
    1990年が国際識字年と制定されて20年近く。
    読み書きが出来ないばかりに苦労を強いられる人がいなくなることを願います。

    長谷川義史さんの作品「おたまさんの おかいさん」同様、
    大阪が舞台となったお話で、関西弁で書かれています。
    そして、どちらの話も 部落問題や戦争などの複雑な時代背景に左右されて
    自由や通学などを手にすることが難しかったことが伝わって胸が痛みます。
    戦争もなく、選挙権や自由を簡単に手にしている私たちは、
    当然と思っている身の回りのことに、もっと感謝すべきだと考えさせられました。
    自分の予測外の大変な状況の方がいらっしゃるのだということを知るために
    ぜひ子ども達に読んで欲しい1冊です。

    投稿日:2009/08/05

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    3
  • 本当はすごいこと

    深く考えずに(日記、しかもひらがなだから、娘の何かの参考になるかな?)と思って選んだのですが、読み進めるうちに(あっ…)となりました。

    このお話で日記を書いているのは、おばあさん。
    おばあさんは養子にもらわれたので、自分の本当の誕生日を知りません。
    そして、字も読めないのです。そんな時代が、さほど遠くない頃に本当にあったのです。

    私の祖母も、ひらがなしか書けなかったことを思い出しました。
    このお話は、『富田林識字学級』に通われていた方の実話です。
    最後に、ご本人の本物の日記も掲載されています。
    文字が読めずに悔しい思いをされたこと、本当に胸がつまります。

    今のこどもたちの祖父母、いや、お父さんお母さん世代の祖父母でも、
    文字の読み書きができないという人は、少ないのではないかと思います。

    文字が読めないって不便だね…。
    読めることが当たり前に感じるけど、本当はすごいことなんだね…。
    学校で教えてもらえるって、ありがたいことだね…。
    という気持ちを込めて、娘に読んで聞かせました。

    投稿日:2013/11/08

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    1
  • 言葉は大切

    大正14年生まれのおばあちゃんの物語です。
    小さい頃、学校に行くことができなかったので
    おばあちゃんは文字を読んだり書いたりすることが
    できませんでした。
    60歳をこえてから大阪の富田林識字学級で一生懸命
    文字を学ばれました。

    文字が読めないので外出先でラーメンを食べたくとも
    食べることができなかったこと、お買い物をするのも
    大変だったこと。
    そんな日々のおばあちゃんの苦労と、一生懸命勉強する
    姿を想像すると涙が出そうになります。

    駅の落書きを見て憤慨している様子にも衝撃を受けました。
    「なにかんがえてるんやろね だいじな かわいい
     じ つこて ひとの わるぐち かいて
     ばち あたりまっせ」

    文字を覚えて楽しんでいる娘にも説明しながら読んで
    あげましたが理解できたかどうか・・。

    大事な言葉を美しく使っていきたいなあと思いました。

    投稿日:2010/09/12

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    1
  • 字は大事でかわいいもの

    長野ヒデ子さんのユーモラスなイラストに惹かれ、手に取りました。
    厳しい部落差別と貧困により、文字を学ぶ機会を得られず辛い思いをした主人公の吉田一子さん。60歳を過ぎて識字学校に通い、ひらがなで日記を綴るようになります。
    いつからだってチャレンジできると、大人も勇気をもらえる内容でした。
    落書きを見て、「大事なかわいい字」で人の悪口を書くなんてという表現が印象的でした。

    投稿日:2023/03/10

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  • とても考えさせられるお話でした。

    60歳をこえてから読み書きを学ばれた吉田一子さんの実話をもとにしたお話です。

    字が読める。字が書ける。
    私たちが、当たり前に出来ていることが、色々な時代背景や事情により、出来ない人がいること、
    そして、その苦労がとても伝わってくるお話でした。
    字が読めないから外でご飯が食べられない。
    値段が読めないから買い物にも苦労する。
    漢字が書けず、自分の預金の引き出しもできない。
    あとがきには、直筆も載っています。

    一子さんが朗らかなのが読んでいて救われました。

    投稿日:2021/03/03

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  • 字が読めない。書けないって、どんな感じなのだろうと思います。
    最後に直筆の日記が紹介されています。
    一生懸命書かれたんだなというのが、ひしひし伝わってくる日記でした。
    自分の名前が書けないゆえに銀行でお金も下せない。これは本当に情けなくてつらかったのではないかと想像します。
    たぶん、吉田一子さんご自身がもともと明るく朗らかな性格であったのでしょう。
    長野ヒデ子さんの描く吉田さんはきっとご本人と似ているんでしょうね〜。
    作品の作り的に、読み聞かせには使いづらい絵本ですが、子どもたちにはぜひ、紹介した1冊です。
    今の子どもたちに、少し前の日本では、字を習うことも、学校へ行くこともできなかった人たちがいたと知ってほしいです。

    投稿日:2019/02/09

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  • 字の書けないおばあちゃん

    このお話は、昔お金が無くて学校に行けなかったのでおばあちゃんになっても字が書けず、今、一生懸命虹の勉強を頑張っているおばあちゃんのお話でした。うちの子はこのお話を聞いて、「なんで字が書けないの!?」と昔の事情を理解し難かったみたいですが、絵本を聞くうちになんとなく理解したみたいです。このお話を聞いて勉強にも励んでほしいものです。

    投稿日:2015/06/29

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  • 字の勉強

    今、私たちが絵本を楽しめるのは、字が読めるからです。
    自分の名前も書けない・・・それは、本当に大変なことでしょう。
    この本では、字を学んだことによる喜びだけでなく、知らなかったことでの悔しさも、ひしひしと伝わってきました。

    投稿日:2014/03/26

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  • 長野ヒデコさん

    長野ヒデコさんの作品だったのでこの絵本を選びました。表紙の御婆ちゃんの皺の描き方がとても愛に溢れていて素敵だなと思いました。素晴らしい感動を味わえる絵本でした。人の生きる意味や努力する事で得られる目には見えないけれど何物にも代えられない気概。主人公の御婆さんから人生で大切な事とは何かを教えてもらえる絵本でした。気持がストレートに伝わってくる最後の文章にとても感動しました。学ぶ事の素晴らしさを再確認出来る絵本です。

    投稿日:2009/04/17

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