「岩波少年文庫 504 モンテ・クリスト伯 中」 ママの声

今度はヴィルフォールの不義の子を育てたベルツッチオが大きな役割を果たします。そして、ヴァランチーヌの政略結婚をおじいさまが壊してくれます。

いったいどうやってモンテ･クリストが決着をつけるのか、結末を知っていてもどきどきして読めます。スリリングですが、壮絶さは上巻よりは、やはり少ないですね。

ヴァランチーヌの家での陰謀もなかなか怖くて、昔のこういった富豪の家ではやはりあったのだろうと実感させるかき方でした。本当に面白いです。

とうとう、パリの町中に主人公が出てきます。

遠回りなようですが、着実に敵のまわりについていき、恩を売ります。そんなに助けてやることないのに！と思ってはしまいますけど。

少しずつ復讐していきますが、好きだったメルセデスの息子は、心持ちもよさそうだし、彼にはするのか、しないのか！？

かなりどきどきしながら読める楽しい作品です。

　無実の罪で長い間、牢獄に入れられた主人公が、死体になりすまして脱獄、、、。大金持ちのモンテクリスト伯になって「倍返し」の復讐がはじまります。
　長い話ですが、会話文がおおいのでスピード感があります。

　モンテクリスト伯の気力や体力に圧倒されます。かつての恋人との再会場面はせつないなと思いました。