松谷みよ子さん(作)×にしまきかやこさん(絵)の可愛らしいお誕生日のお話でした。
ぶうちゃんは「こぶたの子」なので、そこかしこにブタらしさがでていいます。
そのぶうちゃんのやることなすことが物語を面白おかしく膨らませてくれている気がしました。
行水が好きなぶうちゃん、キャベツが好きなぶうちゃん、そしてどろんこが大好きなぶうちゃん。
泥だらけのケーキ(「ふうちゃん」への気持ちはしっかりこもっています)をふうちゃんが見たとき、これは泣いちゃうのかな?と心配しましたが、ふうちゃんはとっても喜んでいたので、ちょっと面喰いました。
うちの子なら、大事なお誕生日に約束の時間にも来てくれないで、泥だらけの格好で、どろんこのケーキなんか出されたら、間違いなく泣いてましたね。
でも、ふうちゃんは「こぶたのぶうちゃん」のだけあって、動じないどころか、自分も一ちょらの服を着ていたのに、一緒にどろんこになっちゃうところがすごいなと、思いました。
泥んこ遊びが好きな幼稚園くらいのお年頃の子どもたちなら、共感できるところはたくさんあると思います。
にしまきさんの優しいタッチの世界が、ホンワカふんわり優しい気持ちにさせてくれる絵本でした。