シンプルでおしゃれな絵が気になりつつ、未読だった「あおい目のねこ」。
猫好きの息子のリスエストで、初めて読みました。
長いお話だと思っていたけれど、文章はすっきり短く、見開きの半分は絵というスタイル。
拍子抜けするほど読みやすかったです。
ねずみのくにを目指して旅に出るあおい目のねこの物語。
息子が喜んだのは、山をのぼって、くだって・・・の場面。
ペラッ、ペラッとページをめくる度に「おぉっ!」「またかっ!」と楽しそうでした。
贅沢なページの使い方にワクワクさせられました。
私は、黄色い目の猫たちの意地悪に苛々しました。
でも、青い目の猫は前向きで、対応がしなやか。
「ふつうの、いいねこは、きいろい目だまなんだよ」と言われた時も
怒るでもなく、泣くでもなく、自分の顔を水に映して確認します。
そして、きれいな青い目とへんてこじゃない顔を確認して、嬉しくなって駆けだす・・・。
「みんな」の言うことに振り回されず、「自分」の青い目で見る、
あおい目のこねこの強さが羨ましいです。
息子はどう思ったかな・・・。
あおい目のこねこの旅を見守りながら、
笑って、心配して、前向きなねこにふと考えさせられたりもする、ちょっと深い作品。
小学生位のお子さんから大人の方におすすめです。