表紙絵と、題名の響きに惹かれて、何となく図書館で借りてきました。
中身も見ずに借りてきたので、読んでみてビックリ!
私は読む前、「寒い雪の季節に森の中に暮らすおばあさんが、楽しい昔話でも語る」そんな物語だと思って借りてきたのですが…。
全然違いました。
どちらかというと、詩のような韻律で書かれている、どこかさみしいお話でした。
凍えて死にそうな動物たちがおばあさんの小屋に訪れたとき「あんたの居場所くらい、ここにはあるよ」と言ってやるのです。
自分の食べ物もままならない暮らしなのに、この言葉は訪ねてきた者にとって、救われますよね。
ここのセリフが私は好きです。
最後に優しいマーロンおばあさんが天国へ召されてしまうのですが、
日本人の大好きな「(アニメ)フランダースの犬」のような美しく、
神様に愛されているという終わり方は優しく、素敵でした。
1ページ1ページの挿絵がとても印象的でした。
ただ、ここに描かれている天国は、日本人の子どもたちにあまりイメージしやすいものではないので、子どもたちに読んであげる、語ってあげるというのでしたら、高学年以上のお子さんがいいかと思います。
むしろ大人向けのお話会などで語ったら、喜ばれるかもしれません。