絵本といっていいのかどうか?
ただ、この本の存在を知ってから、子供たちと一緒に読みたい、とずっと思っていた写真集です。
部活動やスイミングで疲れきって、今にも眠ってしまいそうな長男(小5)が、果たして最後まで聞いてくれるだろうか、と不安がよぎったのですが、途中から身を乗り出してきました。気になること、疑問に思うことが、後から後からわいてくるようで、質問攻めにあいました。
思わず目をそむけたくなるような、悲惨な写真もたくさん出てきます。
でも、あえて、私は3才の次女も含めて、3人の子供たちにありのままを見せようと思いました。最近、悲しいお話を読むと、泣いて「もう、こんな悲しいお話読まないで。」と訴える次女ですが、彼女なりに真剣に見ていました。自分と同じくらいの女の子や、もっと小さな赤ちゃんが、家を追われ避難する写真に、特に関心を示しました。
私が絶えず言い聞かせている「死んじゃったらもう、会えないんだよね?!」という言葉が、響きました。
作者の高橋さんの言葉は、決して難しくなく、カメラマンとしてだけではなく、ひとりの人間として、心から感じたままを語りかけてくるので、子供でも十分受け止めて、そして自ら考えることができると思います。
昨日(16.9.16)の朝日新聞の天声人語に、イラクには化学兵器などが存在しなかったと書かれていました。
あれだけ多くの人が亡くなって、一体何のための戦争だったのでしょう?
正義の戦争なんてあり得ない、人と人が殺しあう正義なんて絶対にないんだと、子供たちにしっかり伝えたいです。