あとかくしの雪」 ママの声

あとかくしの雪 作:谷 真介
絵:赤坂 三好
出版社:佼成出版社 佼成出版社の特集ページがあります!
税込価格:\1,175
発行日:1991年10月
ISBN:9784333015351
評価スコア 4.5
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  • 冬至の晩方

    • レイラさん
    • 40代
    • ママ
    • 兵庫県
    • 男の子20歳、男の子18歳

    旧暦11月23日、今でいう冬至の晩方の必ず雪が降る、という伝承のはなし。
    貧しい身なりの旅人の坊様がある村へやってくるのです。
    そして、親切に対応してくれた人には、不思議な錫杖(しゃくじょう)で施しをし、
    ぞんざいな応対をした人には、罰を与えるのですね。
    最後に訪れた貧しい家では、なけなしの大根(隣家から抜いてきてしまうのですが)でもてなされるのですね。
    そこで、隣家から抜いてきたことがわからぬよう、足跡を雪で隠すというわけです。
    この坊様は、弘法大師とか。
    隣家から抜いてきてしまうというのが少し心苦しいですが、
    これも民話の世界。
    それを超える善行ということでしょうか。
    有名な、雪ならではの伝承だけに、知っておきたいおはなしです。
    北信濃、越後といった地域性を大切に、お国ことばを使ってあり、
    耳で楽しんでほしい作品です。
    幼稚園児以上くらいからでしょうか。

    投稿日:2014/02/05

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  • お礼の雪

     最初、タイトルの「あとかくし」って何だろうとおもいました。足跡を隠す、ということだったんですね。
     だいこんを焼いただけ、これだけでも気持ちのこもったおもてなしです。そのお礼の「あとかくしの雪」に、しみじみしました。
     
     悪いことは悪いけれど、単純に判断できないこともある。人生のむずかしさが伝わってくるお話です。
     楽しく笑えるお話ではありませんが、子どもたちにも、じっくり読んでほしいなと思いました。

    投稿日:2014/01/29

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  • 優しい雪

    11月の昔話ということで、読んでみました。

    旅のお坊さんが、貧しい家に一晩泊めてもらいます。
    おばあさんは、おもてなしをしますが、それは他の家から盗んできたものでした。
    そのことに気がついたお坊さんは、空に祈り、雪を降らせて、おばあさんの足跡を隠します。

    泥棒をすることは、いけないことです。
    でも、おばあさんにとっては、それが精一杯だったことでしょう。
    お坊さんなのですから「いけないことだ」と諭すこともできたでしょう。
    そうはせずに、黙って降らせた雪は、優しく包み込んでくれるようだと思いました。

    11月23日という、まもなく訪れる日だったこともあって、子供は興味を持ってくれました。

    投稿日:2011/11/20

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  • こども心には難しい?

    この本を初めて読んだ(読み聞かせてもらった)時には何のあとかくしなのか良くわからなかったのを覚えています。

    ただ、雪がしんしんと降り積もる中で静かに展開していくお話に独特の雰囲気を感じていました。

    最初は「おばあさん親切だな」くらいにしか思えなかったのですが、
    後になって何のあとかくしなのかわかったときに「ああ!そうか」と、
    納得する内容でした。

    さらに年を重ねて読み返してみると、より深みを感じられると思います。

    子供から大人まで感じるところの多い内容なのではないかと思います。

    投稿日:2010/12/27

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