「チャーちゃん」 ママの声

はっきり言って、いま死んでます
と、はじまりから衝撃的でドキッとさせられました。子どもたちにとっては、死をテーマにした絵本が初めてでした。
死という深く重いテーマとは反対に、死んだチャーちゃんの言葉は明るくて軽やかで。チャーちゃんのことばに最後まで圧倒されました。

ペットロスという言葉がありますが、私はまさにそのど真ん中にいます。愛猫を亡くした悲しみはとても大きく辛いです。なのでいろいろなことをネットで探しました。猫の死後の世界は動物だけがいて、みんな楽しく暮らしているなどと書かれた記事も見たことがあります。でもそれが本当かどうかは誰も知らないことだと思います。みんな生きているんだから。死んだ後の世界を本当に知っている人はいないと思うけれど、この絵本のようであってほしいと思いました。

はっきり言って、いま死んでます。
そんな衝撃的な言葉から始まります。
死後の世界について描かれていますが、私が想像するものとは大分違っていました。
みんな楽しそう。
自分に残された時間が僅かだとなれば、このような絵本は救われるのかもしれません。
でも、死んだら今いる世界には決して戻ってこれないんだよ。ということを、子供たちにはちゃんと分かってほしいなぁと思います。
大人が読むにはいいかな。

はっきりいって、今死んでいます。
え…？っていう感じで始まり、どういうことなんだろう？と「？」がいっぱいだったんですが、読み終わるころにはすごく晴れ晴れとした気持ちになりました。
死ぬと生きる、生きると踊る、おんなじじゃん♪っていうねこの気持ちがすっと入ってきました。もしも身近な人の死を味わったあとに読んだとしたら、きれいな絵と楽しそうな死んだ動物たちに、心が救われる気がします。

１年前に死んだ我が家のねこ、りんさんからのメッセージのようでした。
大切な家族の一員が死を迎え、心の整理がつかない日が続きました。
もっと早く、この絵本に出会っていたら、気持ちが楽になったと思います。
死んだらどうなるの。本当に、今は気持ちよく踊っているの？そして、また会えるのね。そちらの世界は、とってもいい所なのね。
ページをめくるたびに、美しい世界が現れ、心がどんどん軽くなっていくようでした。
子どもたちが、この本を読んだら、『死』についての怖いイメージはなくなることでしょう。わたしも、子どもの頃に読んでいたかったな。