オオカミとヤギの友情を描いた「あらしのよるに」シリーズは完結しましたが、
主人公のオオカミ、ヤギの幼少期エピソードがスペシャル版となったのです。
今作は、オオカミのガブ編。
尊敬できる父を亡くしたガブは、父の代わりもしようと必死の母の厳しいしつけに反抗します。
しかし、仲間の中とて、序列があり、戦うことを強制されるのです。
それを嫌うガブはいろいろ抵抗しますが、結局は群れから疎まれてしまうばかり。
でもそんなガブをわかってくれる存在もいたのです。
序列を気にせず、戦わずにすむ、「本当に信じられる友だちがほしい」
というガブの叫びが心に響きます。
だからこその、本編での友情へとつながっていくのですね。
嵐の夜に、足をくじいていた訳も納得です。
何より、両親の育みが、ガブの性格に大きく影響していたこともわかります。
反抗期のお子さんをお持ちの大人もぜひ、一読していただきたいです。