アメリカのプエブロインディアンに伝わるおはなしを基にした作品。
昔、太陽の神は、命の力を矢に宿し、大地に向かって飛ばします。
その矢によって、ある娘が懐妊し、男の子が生まれます。
やがて成長した男の子は、父親探しに出かけます。
大人たちは誰も相手にしてくれませんが、
唯一、聡明な弓作りの古老がその正体を悟り、太陽神のところに届けてくれます。
太陽神のもとでも、数々の試練を経て、ようやく息子と認めてもらい、
再び大地に戻るのです。
独特のグラフィックな絵は、神秘的な世界に共鳴して、滋味深いです。
太陽という存在を、古代の人々がどのようにとらえていたかがわかりますね。
矢というアイテムが、交信手段というのも興味深いです。
成長において数々の試練を体験させるというのも、インディアンに特徴的ですね。
やや抽象的な絵なので、ちゃんと理解できるのは、小学生くらいからでしょうか。