「かえるくんのとくべつな日」 ママの声

かえるくんは自分の誕生日を祝ってもらえるなんて知らないで、のうさぎくんに怒ったりしていました。うちの子も最初は「普通の日みたいだね。」って言っていました。でも、絵本を最後まで読んでいくと、かえるくんの誕生日だってことが分かってうちの子もかえるくんもとっても嬉しそうでした。ホンワカした絵本でした。

結局は、かえるくんの誕生日なのですが、かえるくん自体がそれを忘れていて、
みんなに聞いて歩き回るけれど、誰も特別な日だなんて言わないので、言いだしっぺの
のうさぎさんに一杯食わされたとまで思い込むかえるくん。家に帰ってみると、そこには
みんながいて、かえるくんの誕生日を祝ってくれましたという話です。

大人だと、とくべつな日だなんて言うと、すぐにピンと来ますが、6歳の息子は、一体
なんだろう？と、かえるくんがどんどん色々な人に聞きに行くのと同じように、
興味津々で食いついてきましたね。誕生日と分って、ほっとしたみたいです。

でも、親の私は、逆に、途中でねずみさんが言う、

　とくべつじゃない日なんて　ないからね。みてごらん。世界はうつくしいだろう。
　ぼくらの一日一日は　すべて、とくべつな日なんだよ。

と言う言葉の方が心に残り、そして、こっちを作者のベルジュイスは言いたいのでは
ないのかな？　と思いました。
それにしても、かえるくんを喜ばそうと口裏を合わせて誰も何も言わない、その結束力がすごいなと思いました。

以前にも同主人公が登場する絵本を読んだ事があり親近感が湧いたのでこの絵本を選びました。とにかく主人公の一挙一動が愛らしくてどんどん引き込まれていきました。自分にとって大切な灯を皆に確認する姿に感動しました。誕生日に祝ってくれる友達がいることの素晴しさを感じられる絵本でした。ケーキが美味しそうだったのでうっとりしました。

お友だちののうさぎさんから“今日はとくべつな日”とだけ言われたかえるくん。
なぜ“とくべつ”なのか分からず森の仲間たちに尋ねてまわるのだけど
納得のいく答えがなく寂しそうなかえるさん。
がっかりしているところに思わぬサプライズが！
お友だち想いの仲間たちに囲まれて幸せ気分のカエルさんが
その日が間違いなく“とくべつな日”だったことを
かえるくんがしみじみと実感する様子が本当に幸せそうで
読んでいるだけで温かい気持ちになります。
背表紙の涙の意味はそういうことだったんですね。

のうさぎくん、思わせぶりなことを言って
一時は翻弄されているようなかえるくんが気の毒な気もしました。

…が、そうではなかったんですねっ！
のうさぎくんや仲間のみんなの心憎い演出、感動しました。
私も のうさぎくんのように、まわりの人たちに
嬉しいサプライズを用意できる人になりたいと思います☆

　子供のお誕生日って、自分の誕生日よりはるかに特別な日にしちゃいますよね。私は、こどもの誕生日が近くなると、
誕生日に関する本を読んでやっていますが、その中でも特におすすめなのがこの本です。
　主人公のかえるくんは、自分の誕生日をすっかり忘れていました。でも周りのお友達は覚えていたのですが・・・みんな知らない振りをします。
　二転三転と変わるストーリーです。