宮沢賢治と言えば、「アメニモマケズ」の名文か『銀河鉄道の夜』が代名詞のようになっていますが、私、実のところ一体何回主人公のジョバンニとカンパネルラが銀河鉄道に乗った後の一部分を読んだことでしょう。でも、決して、全部を読み続けることはありませんでした。
それは、あまりにもこの有名な物語のストーリーが“訳が分からず難解”だからです。言葉を探すのなら、突拍子がないんです、書かれていることが、思いついたままに書いているの?と思えてしまい、私の乏しい想像力では賢治の空想が高度すぎてついていけずに、面白味が全然分からないのです。分かるのは、幻想的だなということだけ。
そんな感じなのでストーリーを楽しむことが出来ないから、読むのを敬遠していました。ただ今回、レビューコンテストがあり大変失礼ながらもポイントを稼ぐチャンスだったので、頑張って読みました。そして、途中、やはり挫折しそうになりながら、ある部分はまるで速読のように、ある部分はよく分から無すぎて何度も読み返したりして読みました。
う〜ん、やっぱり分からない(笑)
結局、銀河鉄道は死人をあの世に運ぶ列車ということでいいのでしょうか? そしてたまたま、その銀河のお祭りの日に学校でその銀河のことを習ったのだけれども、主人公のジョバンニは働きながら通学しているので疲れから頭がまわらなくなっていて、先生に質問されても答えられなかった。更に、その貧しさをクラスメートから馬鹿にされていて、決して楽しい学校生活を送っているわけではないから、野原で転寝している間に、トラウマのように夢に銀河が出てきた。そして、それが死人を運ぶ鉄道だったので、ちょうどその時に死んでしまった友達のカンパネルラが乗っていたという設定だったのでしょうか? じゃあ、あの鳥を捕まえる人はなんだったのでしょうか?
きっと、ひとつひとつの意味を考えてしまう人には不向きな本なのかもしれませんね。でも、今回どうにか最後まで読み続けられたのは、殆ど全ページにある絵のお蔭でした。絵もかなり幻想的ですが、文が分から無すぎると絵に逃げ場を求めて、続きを読み続ける気力を養いました。
他にも私みたいな人はいるのではないでしょうか? それとも、みなさんが、賢治の世界や銀河鉄道の夜の世界が分かってしまうのでしょうか? すごいなぁ。