ある小学校の一年生のクラスに手紙が届きました。元気いっぱいの字で「あひる」とだけ書いてあります。この不思議な手紙は、なぜこのクラスに届いたのでしょう?謎は、まもなく解けました。子どもたちは、その差出人と文通を始めます。
この物語は、一年生の子どもたちの、手紙をめぐる、可愛いやりとりが中心です。
でも、その奥には、同じ地域の人が「共に生きる」ということ、我が子の成長を願い、見守る母の気持など、深い意味もさりげなく込められています。
難しいことは何一つ書かず、小さい子どもが読んで楽しめる物語でありながら、いわゆる「ノーマライゼーション」が描かれているのは見事!
本当にあったエピソードをきっかけに創作されたお話だそうです。心が温まり、楽しく、明るい気持になれるお話です。ささめやゆきさんの素朴な雰囲気の挿絵も、このお話にぴったり。おすすめです!