この本は表題に「語りかけ 擬音・擬態語絵本」とあるように、あかちゃんにことばへの関心を高めるための絵本です。
今回は、影絵遊びを基本にして、何かな?という問いに、次頁に答えがあるという形式の作品になっています。
作者の正高 信男さんは、京都大学霊長類研究所教授。
解説に、あかちゃんの心を刺激する影絵遊びとあって、実際に同じ形を再現して欲しいと書かれていました。
確かに、実際にやってみないとあまり意味のない作品となってしまう気がしますが、最初のうさぎは未だしも、かに、はと、ちょうちょの影絵って、殆ど差異がないのでは?
両手の広げる影絵なら、代表的なかにだけで充分です。
もっと、大きく異なる影絵も沢山あるので、わざわざ同じような形の物を選択した理由が分かりません。
そこはあきやまさんの絵が救ってくれるのですが、せっかくの影絵遊びが上手く伝わらないのではないかと思います。
このシリーズは6冊出ていますが、今回のは趣が異なり他の作品に比して、厳しい評価となりました。