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ベンの見た夢」 パパの声

ベンの見た夢 作・絵:クリス・ヴァン・オールズバーグ
訳:村上 春樹
出版社:河出書房新社
税込価格:\1,602
発行日:1996年
ISBN:9784309262833
評価スコア 4.25
評価ランキング 21,521
みんなの声 総数 11
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  •  翻訳者である村上春樹さんに「字が一字もなくてもこの絵本は成立してしまう」とまで言わしめてしまうC.V.オールズバーグの絵本ですが、この作品はモノクローム。
     しかも、ほとんど文字がないので、村上春樹さんのいうことを実践するのに適した一冊です。
     これがなかなかいい。
     昔のモノクロームの映画が見ている感じがします。
     最近の映画はちょっと色が跳ねすぎて、目が疲れます。
     その点、この作品はそうではない。

     この作品で良くわかるのが、動きです。
     とても動きのある絵が続きますから、まるでアニメーションを見る感じで読めます。
     はじめにこの物語の主人公の二人、ベンとマーガレットが自転車をこいでいます。
     最初は野球をしようと思っていた二人ですが、マーガレットが明日の地理のテスト準備で家に帰るというので、ベンもつまらないので家に帰って地理の教科書を広げます。
     ベンの夢がここから始まります。

     絵本というのは、書かれている言葉にこだわらなくてもいいと思っています。
     読んであげる人が自由に言葉を変えてもいいのではないか。
     相手の表情や心に合わせて、言葉を変えていいのではないでしょうか。
     特にこの絵本のようにほとんど文字がない作品は、その自由度が増えます。
     だから、読み聞かせなんかにはとてもいい。

     村上さんが「字が一字もなくてもこの絵本は成立してしまう」といった気持ちがよくわかります。
     字がない分、絵をいっぱい楽しむことができます。隅々まで楽しめます。
     この絵本には最後に絵をいっぱい楽しんだ人にしかわからない仕掛けがあります。私は残念ながらページを逆戻りして、その仕掛けを見つけるはめになりましたが。

     そういえば、村上春樹さんの最近の長編小説といえば『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』でしたが、まさかこのオールズバーグの絵本がヒントになったってこと、ないですよね。
     村上春樹さんの小説のファンだったら、翻訳絵本も絶対はずせません。

    投稿日:2014/09/14

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  • 様々な可能性を見せる初期作品

    オールズバーグの初期の作品だそうですが、様々な作品につながる可能性を感じさせてくれました。
    オールズバーグといえば独創的な「夢の世界」を描いて印象的なのですが、この絵本には夢の中の世界が拡がっています。
    オールズバーグといえば「どこかぶきみさ」を見せる作品が多いのですが、この絵本に描かれている世界各地の名所に描かれる顔の表情が、オールズバーグだなって感じです。
    オールズバーグといえば、どの作品にも「緊張感」があって、「オチ」があるのですが、この作品も単純ではありません。
    オールズバーグの絵にはいくつかのパターンがあるのですが、この線画の延長に『2ひきのいけないアリ』につながり、次のモノクローム世界や、カラーの世界が広がっているのでしょうか。
    いずれにしろ、オールズバーグのファンには楽しい絵本です。
    読み聞かせには向かないかもしれません。

    投稿日:2010/08/26

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  • 不思議な余韻が残ります

    • ジュンイチさん
    • 40代
    • パパ
    • 東京都
    • 男の子12歳、男の子6歳

    注目すべき初期の傑作とあるように、1982年のクリス・ヴァン・オールズバーグが33歳の時の作品です。
    今と画法が異なっており、「2ひきのいけないアリ」と同じ手法で描かれています。

    主人公のベンとマーガレットが、午後の野球の約束まで時間があるので、お互い明日の地理のテストの勉強をするので、自転車で家に戻るシーンから始まります。

    ベンは、地理の教科書を開いていたら睡魔におそわれ、気づくと家が水に浮かんで世界の名所を巡っているのです。
    文字のないページが続きますが、見開きを使った大きな構図に引き込まれてしまいます。

    そして、マーガレットに起こされるて夢から覚めるのですが、エンディングでは驚愕の事実がわかり、果たしてそれは夢だったのか?不思議な余韻を残して物語は終わります。

    果てることのないオールズバーグならではの不思議な世界が展開します。
    彼の作品を知る入門書として相応しい作品だと思います。
    世界の名所を知らないと物語に馴染めないので、地理好きの小学生高学年くらいからが対象かと思います。

    投稿日:2008/03/15

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