アーサー・ビナードさんの講演を聴きに行ったことがあります。
「ダンディライオン」のような絵本を訳されたり、とても軽やかなお話をされる方でしたが、原子力発電所の話をされるとき、別人のように熱く原発批判をされていたのが印象的でした。
原子力発電所で行われていることは、原子力爆弾を落としていることと変わらない。
過激な熱弁の裏に、激しい戦争批判があります。
ビナードさんには、広島原爆や第五福竜丸に関わる絵本が多い事を考えると、思いは半端ではないと思います。
そして、この「ドームがたり」は、氏が自分の言葉で語りたかった物語だったのではないでしょうか。
私ははじめて、原爆が落とされる前のドームの姿を知りました。
華やかな時代があったからこそ、伝え続けなければいけない使命を持った建物なのですね。
平和への祈りを強く感じました。