意地悪っ子の行動パターンというのは世界共通なのでしょうか?ブッチーの行動を見て、『こんな子いた』と夫婦で頷いてしまいました。
内容から外れますが、描かれているブッチーの表情が個人的にとても好きです。歯を見せてイッヒヒヒッ!と言う感じで笑っているブッチー,大口開けて暴れまくっているブッチー,赤いリボンの付いた黒い帽子に顔を隠して意地悪しているブッチー,………。
こんな子が友達だったら嫌でしょうけれど、今だったら会ってみたいと思います。なぜかって?それは隠れて悪いことをしていた、自分の子供の頃を思い出させてくれるからです。親にとってはそんな気分にさせてくれる本だと思います。
それから自分の子どもを見つめて考えます。『表面上はお利口さんだけど、やっぱり隠れてこんなことしてるんじゃないの?』と。でも、読み聞かせた時の子どもの反応がいまいちでしたので、一寸だけ安心しています。それとも意地悪の具体例が自分の体験と合わないだけなのでしょうか???。閑話休題。
さて主人公の女の子にとって、ブッチーは迷惑をとおり越し”災難”そのものなのでしょう。ブッチーが来ると聞いて固まってしまったシーンにそれが伺えます。そしてついにブッチーの意地悪を、お母さんに訴えます。しかし、こんな時のアドバイスというものは親の目から見たものであって、子供レベルで現実的な解決に向かうものになっていない、ということがよく分かります(親として自戒すべき点です。反省)。ブッチーが遠くへ引っ越したり、地球の端から落っこちたりする夢を見て、ほくそ笑んでいる姿は、子供らしいのでしょうけれど痛ましさを感じさせます。
最後に、トカゲのシャーリーンと一緒にブッチーを撃退しますが、ブッチーのトレードマークの黒い帽子に付いた赤いリボンを、シャーリーンがひっぱているシーンが印象的です。