ケニアで暮らすカレンジン人の少年の一日を描いた作品です。
ケニアには、よその人の敷地に入るときに、「ホジ?」と声をかける習慣がありますが、「だれかいる?」という意味のスワヒリ語です。
「ホジ?」には決まって「カリブ!」という言葉が返ってきますが、「どうぞ、ようこそ」という意味で、正にそんな村の生活なので、私達が忘れかけているものがそこには存在している気がします。
何といっても、デフォルメされた絵が秀逸です。
色合いも素晴らしく、まさにアフリカを感じさせてくれます。
特に人の表情が、本当に生き生きとしています。
民族衣装も、とても雰囲気が醸し出されていると思います。
そして、主人公といってもいいくらいの牛の豊かな表情も、子供には好感を持って受け入れられることでしょう。
息子は、アフリカという自然の中に暮らす子供の生活を興味をもって聞いていました。
TVもゲームもない暮らしは考えられないようですが、こうした生活もあることを考えさせるのには良い絵本だと思います。