表紙のイラストに魅かれて読みました。
韓国の絵本ですが、内容は世界に通用するものだと思いました。
何と言っても、キム・ヨンジンさんの絵が最高です。
主人公の男の子がいなければ、洒落たニューヨークあたりのイラストレーターの作品と言われてもわかりません。
隠し絵とか、心に合わせて全体をモノクロにする手法など、どこか大好きなアンソニー・ブラウンに通じるところがあって、これから注目していきたいと思います。
お話は、男の子がお母さんに怒られて、部屋の中で大暴れするところから始まります。
すると、部屋中の家具やおもちゃがしゃべりだし、男の子を取り囲みます。
本の世界に入り込んだり、森の中で、今度は虐めた動物達に逆に懲らしめられたりと奇想天外な展開があります。
最後の男の子の大人しそうな表情が物語るように、きっと男の子はこの出来事で変わったのだと思わせるエンディングも素敵なシーンでした。
物を大切にすることと、動物を虐めないということを教えてくれるオススメの一冊です。