あの「うずらちゃんのかくれんぼ」のきもとももこさんの2作目。
評価の非常に高い作品で、私も絶賛のレビューを残しています。
レビューでは、「次回作のプレッシャーというのも大変なものではないかと心配になってしまうくらいの秀作だと言えると思います」と書いたのですが、あながち誤りでなかったのではないかと思える今回の作品です。
主人公のピーは、作者宅で飼っているボストンテリアがモデル。
あかちゃんが生まれる寸前のおかあさんが、朝から苦しそうな姿を見て、ピーちゃんが、大好きないちごを取ってきてあげようというシーンから始まります。
いろんな冒険があって、いちご畑に到達し、何とかいちごを持ち帰ります。
さなかや小鳥に助けられながらの生還で、なかなかの展開です。
最後には、サプライズもあります。
でも、やはり、デビュー作と比較してしまうと、物足りなさだけが残ります。
いちごを首輪や王冠にするのは、何の意味があるのか理解できません。
特徴のあるうねるような技法で描かれた川は、おどろおどろしさを感じました。
うずらちゃんや、かえるさんも登場する楽しさもありますが、期待が大きかっただけに次に期待したいところです。