おっぱい」 パパの声

おっぱい 作・絵:宮西 達也
出版社:鈴木出版 鈴木出版の特集ページがあります!
税込価格:\1,320
発行日:1990年
ISBN:9784790260189
評価スコア 4.57
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  • おっぱいがいっぱい

     「おっぱい」なんて、いつから口にしていないのだろう。
     吸っていたとか飲んでいたとかではなく、「おっぱい」という言葉をである。
     成長すれば、「乳房」とか「バスト」とかに変わってしまう。
     「おっぱい」の語源を調べると、いくつかの説があるらしい。
     その一つが、「おおうまい」という言葉から来たというもの。お母さんのお乳はそんなにうまかっただろうか。ちっとも覚えていない。
     別の説に、「お腹いっぱい」が変化してとある。確かに母親のお乳をごくごくを飲んでいた子どもたちを見ていると、お腹いっぱいになれば、泣くこともおさまる。
     いずれにしても、「おっぱい」を口に、言葉にですよ。できる年齢はほんのわずかだ。
     それは、とっても幸福な時間だ。

     みやにしたつやさんのこの絵本は、ズバリ『おっぱい』というタイトルがついている。
     成長して「おっぱい」と書けるのは、絵本作家の特典のようなものだ。
     お母さんのおっぱいに吸っている赤ちゃんの幸せそうな絵が、表紙だ。
     うらやましい。
     母乳で育てられたはずだが、こういうことは全然覚えていない。
     幸福な時間は記憶に残らない。残念だが。

     おっぱいを吸うのは、人間だけではない。
     象もねずみもゴリラもぶたもそうだ。
     みやにしさんはまず動物たちの授乳の姿を描いて、そのあとにドーンとお母さんのおっぱいを大写しで描く。
     りっぱなおっぱいだ。
     次のページにはそのおっぱいをじっと見つめる男の子。
     ここは女の子ではなく、やはり男の子がいい。
     女の子だっておっぱいを吸ったはずだが、ここは男の子。このあたりは微妙なのだけれど。
     男の子は、こんなことを思う。
     「おおきく、やさしく、つよく、げんきなこにしてくれた ぼくのだいすきなおっぱい」。
     これは男の子だから、言える。
     大人になってこんなことは言えない。
     これも、絵本作家の特典だ。

     男の子にはまだ小さい弟がいて、今は弟がお母さんのおっぱいにしがみついている。
     それを男の子は「かしてあげ」ていると思っている。
     でも、きっとそのおっぱいは永遠に男の子のところには戻ってこないのだ。
     「おっぱい」と口にしなくなるように。

    投稿日:2015/03/01

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  • いいんじゃなでしょうか

    • キースパパさん
    • 40代
    • パパ
    • 東京都
    • 男の子3歳、女の子1歳

    分かりやすい絵で、息子が大好きなオッパイなので、やはりこちらも気に入った絵本の1冊です。
    可愛いタッチのイラストなので、読んでいて気恥ずかしくなることもなく、本当に子どもってオッパイが好きだよなあ、と素直に感心してしまいます。
    そして、その絶対的存在には勝てないよなあ、とちょっとボヤキも入ってしまうのでした。

    投稿日:2014/01/14

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  • ぼくの「最後の一言」は‥‥?

    • 読み聞かせパパさん
    • 40代
    • パパ
    • 群馬県
    • 女の子12歳、男の子10歳、女の子7歳、男の子4歳

    たくさんの動物たちの「おっぱい」と「赤ちゃん」が登場します。
    リズム良くトントン進む語り口で登場します。
    そのたびなんだかホンワカした気持ちになっていきます。
    最後にお母さんのおっぱいが登場したとき、語り口が変わります。
    ぼくの「最後の一言」は
    お兄ちゃんらしさの芽生え?それとも、やせがまん?
    それとも何かちがうもの‥‥?
    女の子だけじゃありません。男心だって微妙にゆれます。
    お兄ちゃんになった子たちに読んであげたい。
    どんな表情を見せるでしょうか。

    投稿日:2010/09/25

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  • 子供が一押し

    • ジュンイチさん
    • 40代
    • パパ
    • 東京都
    • 男の子12歳、男の子6歳

    宮西さんの初期の作品です。

    動物のおっぱいが出てきて最後に、人間のおっぱいが出てき

    ます。

    それぞれのおっぱいに、短いコメントがあるのですが、最後

    の主人公のお兄ちゃんのコメントが心に響きます。

    子供が大好きな作品です。

    投稿日:2007/03/03

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