女優・室井滋さんが文を書き、絵本作家・長谷川義史さんが絵を担当、
そんな絵本はもう何冊になるでしょうか。
今回の絵本『タケシのせかい』はさらに室井さんの故郷である富山県とも連動しています。
絵本のあとがきにあたる「読者のみなさんへ」という短文で、
室井さんはこう書いています。
「私の故郷富山はウェルビーイングにとっても熱心な県です。」
これは「ウェルビーイング」の絵本なんです。
「ウェルビーイング」とは、何でしょう。
英語で表すとWell-being(ウェルビーイング)。
Well(よい)とBeing(状態)が組み合わさった言葉で
「身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることを意味する概念」だそうです。
ちなみに富山県のHPを開くと、
「一人ひとりが、自分らしく、いきいきと生きる〜”幸せの実感”「ウェルビーイング」の向上を目指して」と
出てきます。
この絵本ではタケシくんという男の子がお父さんからの謎の手紙に導かれて、
自身の「ウェルビーイング」を見つけていく、
そんな構成になっています。
例えば、「なかよしの子」の話や「学校の先生」のこと、
「外で気になること」といった質問の答えることで、
タケシくんは自分を見つめ直すことになります。
室井さんはおしまいの短文でこうも書いています。
「大切なのは自分の気持ちを整理して、友達や周りの人々の考えにも耳をかたむけることではないかしら。」
この絵本をきっかけに「ウェルビーイング」を考えてみましょう。