特に小学校中学年に向けた、理論社が新しく始めた「おはなしルネッサンス」シリーズのなかの1冊。
こんな商店街でワイワイガヤガヤできたら、子どもは楽しいだろうと思います。現実にはシャッター商店街と言われるほど、元気のない商店街が増えてきています。
しかし、この物語の舞台である幸福3丁目商店街は、人間味があふれ、何か事件が起こると商店街じゅうに騒ぎが広がっていくという昔ながらの商店街です。作家や画家や編集者の方々は、実際に西荻窪と阿佐ヶ谷の商店街で取材を行ったそうです。どうりで臨場感があるわけです。
この物語をよりおもしろくしているのは、関西弁の会話です。生き生きとした会話がポンポンと行きかいます。
さて、こんな楽しそうな商店街で起きた不思議な事件。小学三年生で結成された「たこやき探偵団」はどんな活躍?をするのでしょうか。
この本を読んだ子どもたちは、「お好み焼き探偵団」や「もんじゃ焼き探偵団」などを結成したくなるに違いありません。