2001年初版のイギリスの絵本。
物語は、物知りだと自負するアナグマとアライグマと、わからないことばかりのコアラが食事しているシーンから始まります。
コアラは、外でとても綺麗な花を見つけます。
その花を摘んできて、ビンに挿していたのですが、枯れてしまいます。
コアラは、花に水が必要なことを知らなかったのです。
コアラは、花を作りたくて(育てたくて)仕方ありません。
アナグマとアライグマの花の作り方の話は、いい加減なもの。
そんな時、ロバに出会い、わからないことがあった時に行くという場所に、連れて行って貰うのです。
物事を知るということの喜びを、ストレートに表現している絵本です。
コアラが良い味を出していて、本から花の作り方を知った時の明るい表情は、輝いているという表現がピッタリ。
我を忘れて本を読む姿も、その楽しさを充分に伝えてくれます。
ストーリーに比べると、絵はモノクロのページがあったり、コマ割のページがあったり等で、統一感がありません。
シンプルなコアラのキャラクターは良いのですが、花の写真は一寸違和感があって、絵本としての完成度という点では物足りない感がありました。
ただ、物事を知る喜び、楽しさを、考えさせるにはとても良い絵本だと思います。