偶然図書館で借りた絵本の中で、うちに置きたいなと初めて思った絵本です。
ページをめくる度に“きつねの きっこが おでかけです”という繰り返しが心地良く、
山を下りてお買い物に来た、そこのお豆腐屋さんが、
「あきの まんげつだから まっていたんだよ」というやりとりや、
お代は“きのこ と くり”というのも、ほのぼのとして好きです。
山も町も寝静まった早朝の“きっこ”と“お豆腐屋さん”の
秘密のやりとり‥他には誰も知らないはず‥
でも、んっ?そこにいるのは誰?
二度三度と読むうちに、隠れたモノを発見したり、「そうだったのか〜」と納得させられたりします。
この絵本の見せ場はやっぱり、お豆腐屋さんからの帰り道でしょう。
何者かが度々“きっこ”のアレをツケ狙って出てきますが、
最初威勢の良かった要求が、だんだん控えめになっていくのが笑えます。
ひょっとして最後は「1枚でもいいから〜」なんて言いそうな気がしてページをめくってしまいます。
ツケ狙う声の正体が最後に出てきますが、意外な存在で笑えました。
この絵本を読んでから、うちの息子は影に隠れては「こわいぞ〜こわいぞ〜」って家族をびっくりさせて遊んでいました。