子供の頃、学習塾にあった児童書コーナーでシートンの動物記を、時間を忘れた読んだことを思い出します。特にオオカミ王ロボは、小学生の私の心に強い感動を与えてくれました。
親のおしつけにならないか心配でしたが、子に読み聞かせたところ、2回目、3回目と催促されて何度も読むことに…(笑)
主人公であるロボが人間に駆除されてしまうなど実話故のリアリティーと、実話なのに猛獣である狼のやさしさ、愛情が描かれている部分とが混在した名作。
動物も含めたこの世界が
「悪いもの→退治する」 「良いもの→大切にする」
といったシンプルな二項対立で存在しているわけではないことを、わが子にも感じ取ってもらえたようで、いつもは幼い表情のわが子が、読み終わった後は妙に大人びた表情をしてくれて、なんだか満足してしまいます。
少し古い本かもしれませんが、名作は名作。いつまでも大切にしたいものです。