「がまくんとかえるくん」シリーズの1冊です。タイトルのとおり,2人の友情にかかわる出来事が描かれています。
5つの短編が収められているのですが,単なる友情物語で終わっていないのが,この本が1972年の発行以来,読み継がれている理由かなと思いました。
2人の友だちを思う気持ちは,ある時は1人で空回りしたり,本当に遠回りしながら,やっと相手に伝わります。そんな不器用な友情がユーモアに包まれて描かれています。
息子に読んであげた時も,「すいえい」(他人に自分の水着姿を見られたくないがまくんのお話)で,みんなが,がまくんを笑うのが納得できないようで怒っていました。
友情とは,いろいろな経験を積み重ねながら,深まっていくものだということを,ユーモアにちょっぴり皮肉を利かせて描いた本だと思いました。