題や絵の作風からして、海外の絵本と思ったらさにあらず。
何と日本の作品でしたが、中を見てさらにびっくり。
建物を建てるシーンや図面が沢山出てくるのですが、とても精緻に描かれています。
作家である青山邦彦さんの履歴を見て納得。
早稲田の理工学部建築学科、同大学院過程を終了後、建築設計事務所を経て絵本作家になったという経歴の持ち主。
一見の価値のある絵だと思います。
さて、お話は、森に住む気難しいドワーフじいさんが、一人で家を造るシーンから始まります。
すると、動物達が、手伝うから自分の部屋を造って欲しいと集まってきます。
そのエスカレートぶりが楽しく、さまざまな動物が家を造るシーンは、細かいところまで実に精緻に描かれています。
建物だけでなく、動物の描写もとても見事で、しかもその動きがユニークなので見るものを惹きつけて止まないと思います。
絵を見るだけでも充分に満足なのですが、ストーリーも最後にはほのぼのさせる場面もあって、注目したい作家として他の作品も読みたくなりました。
是非オススメしたい一冊です。