絵本作家のさとうわきこさんが2024年3月28日、89歳で亡くなられました。
朝日新聞によると、
「1987年刊行の「いそがしいよる」をはじめとした「ばばばあちゃん」シリーズ19作は、
累計394万部のロングセラーになった」とありました。
どこかでさとうさんの「ばばばあちゃん」の絵本に触れたことがあるかもしれません。
お母さんに読んでもらったかも。幼稚園の先生が開いてくれたかも。
あるいは、おはなし会で聞いたことがあるかも。
この『ことりのうち』も「ばばばあちゃん」シリーズの一冊で、読んでみると、
さとうさんのなんともいえないやさしい絵のタッチと
ばばばあちゃんや森の仲間たちの弾むような会話が心地いいことを
あらためて感じました。
森の仲間たちと書きましたが、彼らはきつねやたぬきといった動物たちでそれが擬人化されていて、
そういうあたりもこのシリーズの人気を高めているのかもしれません。
『ことりのうち』は、ばばばあちゃんの発案で
森の木にたくさん小鳥のうちをつくって、小鳥のこえを楽しもうというお話。
ところが、そこにやってきたのが、とても大きな鳥で、その鳴き声といったら
耳が痛くなるくらい。
はて、この鳥はどこからやってきたのかな。
季節は初夏。
愛鳥週間も近い。
木陰で小鳥のこえ聞きながら、さとうわきこさんの絵本をひらくのもいい。
空のかなたでさとうわきこさん、手をふっているのではないかしらん。