韓国の絵本で、韓国の代表的近代作家 イ・サンが唯一の絵本です。
内容は、日本の豊島 与志雄さんの「天下一の馬」の翻訳本なのですが、日本では馬であったのが牛に、またトッケビという韓国の不思議な動物に置き換わっています。
大切にされてきた動物が、日本と韓国で異なるというのも面白いところです。
そのトッケビとは、韓国の不思議な動物で、日本で言えば河童とか天狗とかに当たるのでしょう。
お話は、怪我をしたトッケビが、怪我が治るまで主人公のトセルの牛のお腹に居させて欲しいというお願いを聞き入れて、その牛がお返しに100倍の力を手にするというものです。
情けは人のためにならずということを諭してくれるのですが、やはり、このトセルという主人公が、純粋な心の持ち主であったというのが大きなポイントだと思います。
相手を信じるという当たり前の純粋な心を持ち合わせていたからこそ、大きなものを手に入れたという教訓も子供達に伝えてくれる良書だと思います。
どこか隣国の香りがする絵本です。