最初のページは、サンタが一人で深い雪の中を歩いています。
なぜ?トナカイがいないのかと思っていると、何と袋から魔法の鉛筆を出して、寒いのは御免と大きな太陽を描きます。
そしたら、雪がとけて夏になって、サンタは水浴びと奇想天外な展開です。
さらに、出会った猫と旅立って、サーカスをしてあちこちをめぐり、湖の中の島にある家で魚をとって暮らし始めます。
あまりに刹那的で、これで終わったら夢も希望もないという展開です。
でも、サンタは何かを忘れていることに気づくのです。
夢でクリスマスを思い出すというのも、意外な展開で、最後にはプレゼントをロケットで配りに出かけます。
途中は、ほとんど南国にサンタがいて真っ黒に日焼けしているという不思議な世界で、あまり例を見ないお話でしょう。
話の飛躍ぶりが見事で、絵本ならではのお話と言えると思います。
小学校1年の子供は、話の飛躍ぶりについていけず、楽しいという評価には至らなかったようです。
スイスの本ですが、どう本国で評価されているのか?知りたいものです。