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かんちがい」 パパの声

かんちがい 作・絵:吉田 遠志
出版社:リブリオ出版
税込価格:\1,870
発行日:2002年01月
ISBN:9784897849942
評価スコア 4.43
評価ランキング 11,882
みんなの声 総数 13
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  • 野獣世界の「かんちがい」

    タイトルは「かんちがい」だけど、野生の世界ではかんちがいでは済まされない怖さをもっているのだと思いました。
    いろんな動物が生息する野生王国では、弱肉強食であったり、肉食草食の違いであったり、動物の生態系の違いと、共存することの緊迫感がいつもあります。
    サイのお母さんの傷の原因を探っていく構成ですが、まさか「かんちがい」が発端だなんて。
    野生王国では、単純に順位付けできるような比較はできないのですね。
    ゾウはやさしい動物だと思っていましたが、子どもを守るためには母親も闘争心をむき出しにするのでした。
    「かんちがい」が生じたのは共通の言葉がないからでしょう。
    といっても、言葉がある人間社会でも「かんちがい」が心を傷つけたり、いがみ合ったり。
    何となく共存していて、わかりあっていない点は、サイとゾウの関係とあまり変わらないのかもしれないなどとも思いました。

    この本でもう一つ学んだのは、自然界でけがを治すのは、医者や薬ではなくて動物社会ならではの治療構造があるということ。鳥や虫、ダニまでもがさいを助けてくれました。

    そして、吉田さんの絵の素晴らしさに感服です。

    投稿日:2010/02/03

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  • 自然の厳しさと優しさ

    動物と自然を描いた吉田遠志さんの「アフリカのどうぶつたちシリーズ」の1冊です。
    草原で草を食べていたサイの親子。そこへ現れた像の群れ、ふとした勘違いで、サイのお母さんは、象の牙で傷ついてしまう。傷つき弱ってしまったお母さんサイ。しかし、最後にサイのお母さんの傷は、自然の力で癒えます。
    自然は、理不尽で厳しく、また優しい。この絵本は、自然の在りのままを描いた素晴らしい絵本だと思います。
    初めて息子に読んで上げた時は、サイを傷つける象が許せないようで、象のことを怒っていました。
    いつか、息子も自然の厳しさと優しさの両方を愛するよう、成長して欲しいと願っています。

    投稿日:2009/03/30

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