ニコラスはクリスマスの日に生まれた少年です。
だから父さんはクリスマスと呼びました。
ニコラスは貧しくて苦しい生活をしていたけれど
まっすぐで素直で、どんな動物も愛する少年でした。
父さんがラップランドに旅に出てから幾日もが過ぎ、
ニコラスは父さんを探して出かけました。
たった一人の友達、野ネズミのミーカが、
ついてゆくと言い張るのでポケットに入れて連れて行きました。
途中矢の刺さったトナカイと会って、
ケガの手当てをしたら一緒に旅をしてくれます。
ブリッツエンと名付けられたこのトナカイもニコラスの親友になります。
とうとう、3人の食べるきのこも野イチゴもなくなり、
力尽きて倒れていた時に、エルフのおじいさんと子供に助けられました。
ドリムウイックは希望の魔法、エルフが使う願いの魔法です。
ニコラスたちはいつの間にか、エルフの村にたどり着いていたのです。
不可能は決して口に出さない言葉
何かを見るためにはまずそれを信じなければならない
これはエルフの言った言葉です。
エルフの村、エルフヘルムについてからの、ニコラスたちの冒険は
ドキドキする展開です。
そして幸せな結末が待っています。
11歳の貧しい少年が、ファーザークリスマスになるまでの
お話です。
貧しさが、ニコラスのお父さんをゆがめてしまいました。
人の欲望は限りがないようですが、
でも、正しいことをするより素晴らしいものはないのです。
我々は恐れを自らの導き手にしてはならない
これもエルフの言葉です。