最近はメールでの通信が主流になって、手書きの手紙は年賀状も出さない時代になってしまったようです。保育者には文章(保育記録、園だより、保護者への手紙など)を書くという大事な仕事があります。それが誤字脱字だらけだったり、不適当な表現であってはなりません。だから私は「改まった手紙」の書き方も指導します。その時に読み聞かせるのが『てがみをください』だったり『ピーターのてがんみ』であったりします。手紙を受け取った時のワクワク感、開封する時のドキドキ感。今はこういったことを経験しない人が多いように思います。
この絵本からピーターの初恋にも似た心の動きが感じられます。友達にひやかされるのもいつの世も同じ…と思います。お母さんの懐の深さもすてきです。一度はピーターに意地悪された女の子も手紙を受け取って嬉しかったことでしょう。だからパーティに来たのです。
黒人の少年が主人公になっている絵本を手がけられたJ.キーツさんが来日されたとき、サイン会へ行ってお会いしました。その後間もなくして亡くなられました。今でも好きな作家のお一人です。