かいけつゾロリシリーズ第1作。1987年、発行。
イタズラの修行の旅をするゾロリは、おでんの屋台を襲撃中の双子のイノシシ兄弟と合流。お姫様の結婚式に国を乗っ取る悪事を企てた3人は、ドラゴンの襲撃を装い、正義のヒーローを騙し、見事にお姫様をさらって逃げたが…
いわずと知れた名作ギャグ絵本だが、当時、現役の小学生だった私は、このシリーズの存在を知っていたはずなのに、なぜか一冊も読むことなく、うっかり40才を迎えてしまった。先日、絵本の専門店で作者のトークショー(オンラインイベント)を視聴し、是非読まねば!と思い立ち、ようやくページをめくることと相成った。33年前、子どもに絶大な人気を誇った作品は、未だに現役のおもしろさ。表紙をめくったところからギャグ満載で、どんな面白い話が始まるかワクワクさせてくれる。
話は、非常に下品で、ズルくて、ばかばかしくて、ゲラゲラ容赦なく笑える仕上がりで最高。大人になってもいろいろな問題が山積みで、気持が落ち込むことが多い日々の中、こんな愉快な気分になって浮世離れさせてくれる作品は貴重。
子どもも楽しめるが、ユーモアを忘れがちな大人こそ、こういう作品をどんどん楽しめばいいと思う。
続けてどんどんシリーズを読み進めたい。気持ちが明るくなる名作である。