とてもファンタジックなお話です。どんどん読み進んでしまう。「おはなしのはじまり」では、おばあちゃんがうたうこもりうたが紹介されています。このこもりうた。もしかするとおばあちゃんが作ったものかもしれませんね。歌詞を見ると、「わかいきつねが おどりでて しっぽでひかりを とおせんぼ かわいいむすめが うなずいて ななつのひかりを つかまえた」とあるのです。
もしかして、わかいむすめは、おばあちゃん?わかいきつねは、じいさんきつねでしょうか。
そんなおばあちゃんが、次の山おんなに選んだのは娘ではなく、まごむすめのさちだったのですね。さちは、立派にその期待を受けて、「あたらしい山おんな」としてなないろ山を守るのです。
今ではなかなか見かけることがなくなったこんな山里のお話。昔はさちやおばあちゃんのように、本当に山を守っていた山おんながいたのかもしれませんね。