夏休みといいますと、子どもたちってけっこうハッスルしてくれますね。時間にも心にもゆとりがあるせいでしょうか、けっこう頼むと何でも嫌がらずにやってくれたりします。でも、頼まれてからやるよりも、何も言われないうちに自分から気がついて、すすんでお手伝いするのってとっても気持ちがいい! 「あーら、よく気がつくこと!」って、にっこり言ってもらえるのを思い浮かべながらシゴトするときの気分ってば、もうサイコー!
しかし―――。
この絵本、開く前に深呼吸をお忘れなく。主婦という肩書きを持ってらっしゃる方ならば、きっと誰もがゾッとするに違いないですから。いや、そればかりでなく卒倒する御方も続出することでありましょう。
表紙からも、そして表紙裏からも、早くもイヤ〜な予感は漂っていました。でもまさか、「クリスマスだいすき」 「サーカス!」 「きつねのとうさんごちそうとった」 などの作者である、目の前にあるものすべてに細々とした愛情こもった観察眼を向けるこのスピアーが、こーんな恐ろしいものを描くとは思いもよらなかったのですよ……。いいですか? お気を確かに。