「なぜ?」「どうして?」こんなしりたがりの子どもいますよね。主人公のこひつじは、本当に人間の子どものようにしりたがり。自由に空を飛び回るちょうちょを追いかけて、質問をあびせかけるのです。
でもそこは自由なちょうちょ、のらりくらりとこひつじの質問をかわします。雨をよけるおうちがあって、静かに寝る場所があって、守ってくれる母親・仲間がいるこひつじには、ちょうちょの自由というものが理解できません。全く別の世界をもっているちょうちょがうらやましくもあり、不思議なのですね。
雨で羽を濡らし飛び立てない状態でいるちょうちょを見て、こひつじは何を学んだのでしょうか。それから後は、ちょうちょの後を追わなくなったということからも、こひつじは、雨から守られ、母親に守られているこの自分の世界のよさをやっとわかったのかしら。
「なぜ?」「どうして?」答えが出るまでちゃんと追求することも大事なんだなぁ、そう思える1冊でした。