うちにも兄弟がおり、弟に障害があるので兄にどうかと思い、この本を読んでみました。
全体として作者の言いたい事はわかりますが、主人公の両親、学校の対応があまりにも現実的でなく(この本が書かれた頃や地域ではそういうこともあったのかもしれませんが・・。)、デリケートな内容を繊細な年代向けに書いた本としてはどうかと思いました。
障害のある兄の面倒を弟が見るのは当たり前。
という背景が信じられないです。
この作者は『兄弟児』という言葉を知らないのか、その頃はまだなかったのでしょうか・・。
兄弟に障害児がいる場合、時には、当人以上にケアが必要なのは兄弟の方です。学校で当人が問題行動を起こす場合、その対応に当たるのは先生や親であり、その兄弟ではないです。
それを一番理解しないといけないのは両親のはずなのに、その描写がすこっと抜けていることに苛立ちさえ感じました。
児童書だから、一番しんどい部分をきれいごとですませていいのか?とも思いました。
ちょっと、納得のいかない内容でした。