この話を読み始めた時に、ベルリンの壁(年が知れてしまいますかね?)が
一番最初に思い浮かびました。そして、壁はないけれど、韓国と北朝鮮、イスラエルと
パレスチナの壁.... と次々と世界にある見える壁・見えない壁のことを思いました。
人々は段々と壁の存在に、最初はきっと意識的にでしょう、そして段々と意識もしないで
壁がそこにあるのが普通と思ってしまいます。そして、果てには壁の向こうのことなど
すっかり考えもしなくなってしまいます。慣れというものは怖いものです。月日の流れも
しかりです。
でも、いつもそれに疑問を持ち打破しようとするのが、若者で、そしてその情熱で打破
するのです。今年のアラブの春と呼ばれている出来事もそうでしょう。
そんなことを、この話を読んでいて思っていたのですが、ちょうどレオニのことを調べて
アメリカの出版社のHPを見ていたら、本当にベルリンの壁が崩壊させられる8ヶ月前に
出版した本であることを知り、勘があたったことにびっくりしてしまいました。
でも、実際には、そんな政治的なことだけではなくて、普通の日常の人間関係にも
壁ってありますよね。それらを含めての壁を、きっとレオニはさしているのだろうと思い
ます。