ナチュラリストで作家のヘンリー・デイビット・ソローさんをモデルにした、熊のヘンリーシリーズの一冊です。
ある日山に登りたくなったヘンリー、直してもらっている靴を靴屋さんにとりに行く途中でつかまってしまいます。理由は、税金を納めないから。「奴隷を使う国に税金を払うくらいなら、牢屋に入った方がいい」と、ヘンリーは牢屋に入ることになります。
でも、ヘンリーは牢屋の中でも、クレヨンで壁に絵を書いて、その中へ旅にでます・・・。
作品のテーマは、ヘンリーが主張した「市民の不服従」だそうです。
どこに主眼をおいて読むかによって、感じ取れることも、かなり違ってくる作品です。
奴隷制に反対するために納税を拒むと言う行為も、深く考えさせられることですし、逆境の中でも、楽しみを見つけて空想の中で旅にでられるというのも、すばらしいことだと思います。
でも、何か、読後にもやもやとした感じが残ります。
とても奥が深く、考えさせられる作品です。